中学2年生から高校1年までの気持ちが「鬱」の3年間、「鬱も悪くない」と彼に言わしめていたものがあります。
それは彼の新たな趣味である小説を書き始めたこと。この時期に夏目漱石の「夢十夜」を読んで感動し自分も書いてみたいと思ったことがきっかけで、行き場のない気持ちを表現する場として彼が始めたものです。
小説は鬱の時が1番進んだそうです。気分が楽になると思うように書けないので「お母さん、鬱も悪くないね、明るい気持ちになると書きたくても書けない。」と言っていました。
学校の先生はどの先生も親身になって下さるので文学が大好きという国語の先生に添削して欲しくて読んで頂くとこれが思いがけず好評で絶賛されました。
彼が新しい小説を書く度に国語科の先生方で回し読みされたそうです。コンクールに出しませんか?と勧めて下さったけどテーマと文字数を合わせるのが難しくて今はまだ実現していません。
けれど書くこと、文章を創作することの楽しさを知った彼は将来の2つ目の夢として「小説家」になりたいと考えています。
小説家の夢は不登校になり鬱で苦しまなければ出会えなかった夢。1人でもできて仕事として成り立つ可能性があるこの夢は集団が得意ではない今の彼にとって将来に希望を与える素晴らしい出会いとなりました。
先生の愛を知り将来の夢を得た、過ぎてみるとと悪いことばかりではなかった不登校期間だと感じます。
陰の出来事が起こると陰にばかり意識がいきますが、どの出来事もこのように陽の部分があるのかもしれません。同じように今渦中であるお子さんにも後で振り返ると陽である部分があるかもしれません。
渦中にいる時に陽の部分を見つけられると希望が持てるのでしょうが、これがなかなか私は難しいです。(笑)

