彼の小学校生活で1番衝撃的だったのは5年生の時の先生です。
お手紙はランドセルの奥に沈め無くす、提出できるようにファイルに挟んでも出すのを忘れる。持っていったものは持ってかえってこない、着て行った服は置いてくる。玄関に置いても忘れていく。当然忘れ物が多い、そんな子どもでした。でも私の男子たるやのイメージは男の子ってそんなもんだろうという感じでした。なので忘れてしまうことで本人や先生が困るものは必ずチェックしますが、そのほかは次男に任せていました。
5月のある日先生から電話がかかってきました。
「○くん、忘れ物が多いんです。」
「そうなんですよね〜。」元の私の性格もあって気楽にのんびりお返事すると
「そうなんですじゃないですよ!!!○君はおかしいです。忘れ物はする。宿題のご褒美シールは嘘をついて勝手にもらう。5年なのに筆算の掛け算はできない。普通学級ではない方がいいかもしれません!IQテストを受けてください。」
「???」
「先生待ってください。筆算できないって今まで成績は◎しかもらってないし、テストも間違っていたことがありません。4年の先生に確認してください。宿題については本人に聞いてみます。忘れ物はよくしますし申し訳ないと思いますが、同級生のお母さんに聞いても同じくらい忘れる子はたくさんいる様に思います。」
「いいえ!絶対おかしいです。普通学級では対応できないと思います。すぐに学校に来てください。IQテストは受けてもらいます!」
はあああああああ。何を話してもダメでまずは4年生の先生に電話して筆算を確認したら出来てますとのお返事。「だよね〜。」
次男に話を聞くと先生が筆算をかけというけど面倒くさいので暗算してる。宿題のシールは先生がいないことが多いので補助の先生に宿題を確かめてもらいシールを貰ってる。補助の先生に聞いてもらったらいいよとのこと。
その旨を先生にお話ししたけど聞く耳を持ってくれず学校へ来てください、IQテストを受けてくださいの一点張り。困ったなーーー。この先生と話すの苦手だな。
ただでさえ言葉で伝えるのが苦手なのに。( ; ; )
普段は子育てに全く関わらない夫ですが、流石に私が無理とわかったようで一人で学校に出向いて行きました。
「先生は一方的にこの子は変と言ってるわけではなく特別学級の方が忘れ物しても気にしなくていいし、本人のためにいいのかもと真剣に思ってるみたいだよ。筆算についてはわかってくれた。ゆっくり進む学級が彼のためになると僕は思わないけど先生に納得してもらうためにもIQテストは受けると言ってきた。」
そんな経緯でIQテストを受けることになりました。
結果は殆ど全ての項目で高い数値が出て項目によっては計測不能、ただし一点だけ人より低い数値がありました。それが広範囲を見渡す能力。一つのことに集中してしまうので忘れ物が多い。
高い能力と低い能力のギャップが激しいので本人はとても生きづらいと思います。
渋々受けた検査でしたが、結果この検査は中学生になって生きづらさに苦渋する彼を親の私たちが理解する手助けとなりました。
そして担任の先生はそれから何も言われなくなりました。
この先生は一旦納得するとどの子にも正直で自分のできることをする、生徒によき先生であろうという素晴らしい姿勢を持ってある先生でした。
そうそう、めんどくさくて筆算をしない彼を象徴的に表した出来事が2年生の時にありました。ある日白紙の0点のテストを持って帰ってきました。わからなかったの?と尋ねたら
「わかってるのに何で解かなきゃいけないの?わかってるのを解くのはめんどくさいから書かなかった。」
「あ、そう。。。」
2年生の時の先生方は算数に関して学習進度別にクラスを分けてありました。当然彼は1番進度が遅いクラスへ移されあまりの苦痛にそれから白紙の答案を出さなくなりました。😂

